まず、小論文が作文と一緒で、ただ書くだけだと思っていませんか?小論文=一般受験に比べて簡単というわけではないのです!
以下のような特徴のある小論文で、どれが合格に近いでしょうか?
・文章に誤字脱字がなく、表現が豊か
・誰も思いつかないような意見が書けている
・意見の理由に説得力がある
・きちんと問題文に合わせた回答をしている
・学部で学ぶことに関する知識が抱負
実は、上のどれも合格基準を満たしていません。正確には、実際合格できる小論文のポイントとズレています。では、そのポイントとは一体何なのでしょうか?
大学が求めている能力
それでは、なぜ総合型がこんなに多いのでしょうか?それは、大学が学生に求める能力が小論文ではかることができるからだと言えます。
皆さんが「勉強なんてしても将来役に立たない!」と思うのと同じように、勉強では評価できない能力を見ているのです。
小論文では、何で合格が決まる?
①コミュニケーション能力
=「人と仲良くする力」ではありません。小論文、そして多くの場合、その後に行なわれる面接やプレゼンテーションでは、自分の考えを文章にまとめる能力、そしてそれを人に伝える能力が試されます。AIの発達によって、創造力が非常に重要になっています。新しいアイデアが生まれると、同時に、それを人に伝えることの重要性も求められているのです。
②アイデア、意見の深さ
ひとつの事実があっても、色々な視点で見ることができるかどうか(ただの暗記になってないか)が重要です。当り前のことは検索すれば、すぐに出ています。そのような一般論を言ってるだけになってないかなど、随所随所で確認するようにしましょう。特に、真面目な子ほど、誰でも書ける小論文になりがちです。常に、「自分にしか言えないこと」を探しましょう!
③論理的思考&批判的思考
自分の意見を相手に伝えるために、「どう伝えるのか」そして、課題文やテーマを読み解き「どこに論点を置くのか」この2つが非常に重要です。
よくある評価の勘違い
何が求められているのか、分かりましたか?冒頭で紹介したことももちろん重要ですが、この3つの能力がアピールできて始めて意味を持ちます。以下のような点ばかりを追い求めていては、合格は遠のきます。
より専門的な知識を書けば合格する
専門的な知識を学ぶのは大学で行うことです。最低限の知識は必要ですが、必要以上の知識は必要ありません。知識を1つでも増やそうと本を読むくらいなら、自分がもっている価値観と向き合って、自分のやりたいことや興味のあることを見つけましょう。
文章のうまさを見られる
表現が良ければ、合格するわけではありません。表現が求められるのは文学・小説の世界です。小論文では、重要じゃないです。「論理的な文章構成にできるのか」が重要です。
対策=課題の添削
添削が悪いというわけではありませんが、体系的にまず書き方を学んでからの方が効果的です。学ぶ前の添削は、いわば、「間違った走り方で、100m走を練習する」のようなものです。次回に生かせるトレーニングにするためにも、書き方を学ぶようにしましょう。