2500字近い長文になってしまいました。伝えたかったのは、「総合型選抜・学校推薦は、選ばれた人が受ける試験ではなく、誰でもチャレンジできる試験である」ということです。実績が大切なのではありません。
もし、今このメッセージを見て、「なるほど!」「どういうこと?」「うそだ!」と思った人は、ぜひ読み進めてみてください。きっと最後には、やる気に満ちあふれていることでしょう。
今や3人に2人が総合型選抜・学校推薦!?
実は、すっかり受験のメインは総合型選抜・学校推薦に切り替わりつつあるのです。旺文社の調査によると、2022年私立大学入学者の55.2%が総合型選抜・学校推薦で入学しています。
参考)https://eic.obunsha.co.jp/pdf/exam_info/2022/0930_1.pdf
国公立大学でも、定員増加中!
この傾向は、国公立大学でも同様です。現在は20%程度が総合型選抜・学校推薦です。しかし、最近では、「東京工業大学」が一般入試の枠を減らし、総合型選抜・学校推薦の枠をふやすと発表し、話題になりました。「確実30%近くにはなる」と発表されています。さすがに、「一般入試のみ!」と無視できない数値ですね。
そもそもどんな試験なの?
では、そもそも、総合型選抜・学校推薦とはどんな試験なのでしょうか?定義は、正式に出されている資料を見ると分かります。かみ砕くと、「自分と大学との相性ってどうなん?」試験です。かみ砕きすぎましたね。
「自分と大学との相性ってどうなん?」試験って?
大学の強みを最大限活かしてくれて、在学中から卒業後まで、自己実現/社会貢献できる人を大学が探すための試験=「総合型選抜・学校推薦」です。「勉強」を評価する一般入試では、なかなか志願者の人柄/考え方は見えてこないですよね。これを評価するために、「自分の価値観・将来像・長所/短所・今までの実績・考え方」と、「大学/学部のもつ特徴・提供できる学び・学部での学び」の相性を、小論文・志望理由書・面接で見ているのです。「相性がいいなら合格!」という話です。
総合型選抜・学校推薦の他の見方
「勉強なんて、将来意味ない!」一度は思ったことあるんじゃないでしょうか?でも、大学受験は勉強です。そのギャップを埋めるために、「総合型選抜・学校推薦」はあります。社会にある「勉強なんて意味ない!」という空気に対応するための入試が、総合型選抜・学校推薦なのです。なのに、なぜか「受験は当然一般入試!」と考える人は多いです。
大学受験、不安じゃない?
- 今のまま頑張れば、合格できるのだろうか?
- 自分の行きたい大学には入れないじゃないか?
- このままではダメかもしれない。でも、どうしたら?
こんな悩みを抱えている人も多いんじゃないでしょうか?大学受験は、不安や焦りとの戦いです。その不安や焦りを総合型選抜・学校推薦を受けることで解説できる可能性もあります。
総合型選抜・学校推薦で解決できるかも
受けられるチャンスが2倍に
一般入試と総合型選抜・学校推薦を使えば、1つの大学を複数回受験できることになります。「それって集中できてないだけなんじゃ?」その気持ちも分かります。ですが、一般入試との両立は可能です。小論文・志望理由書・面接、対策にかける日数は大切ですが、1日あたりの時間はそこまでかかるものではありません。「2時間は総合型選抜・学校推薦対策につかって、6時間は一般入試に使う」なんていう人もいます。添削を待つ日にちもあります。
基本的に、一般入試よりも倍率は低い
もちろん、大学によりますが、やはりまだまだ総合型選抜・学校推薦は倍率が低いです。身の周りにも、受験を考えている人はあまりいないのではないでしょうか?先ほども述べたように、枠は増えているのに、受験生の頭の中は「受験は当然一般入試!」です。チャンスですよね。
まだまだ対策が不十分な人も多い
みなさんの先輩に「いつから対策を始めたのか」聞いてみてください。合格した人/不合格になった人、インタビューしてみると、「3ヶ月前から対策を始めた」「1ヶ月前になって慌てて始めた」という人が多いです。これを聞いて、「ラッキー!ギリギリまで対策しなくていいんだ!」と思った人!そういう意味ではありません。「短期間で対策している人が多いなら、計画的に頑張れば上の大学目指せる!?」という話です。大体の人は、油断した状態で受験しています。
「総合型選抜・学校推薦=カンタン」ではない
ここまで説明してきて、1つ勘違いしてはいけないのは「総合型選抜・学校推薦=カンタン」ではないということです。絶対に合格できるわけではないですし、当然向き・不向きもあります。しかし、それは「一般入試」と同じです。「受験は、当然一般入試!」ではなく、まず、両方を選択肢に入れてみることをオススメします。
自分には向いてる?カンタン診断
では、向いているのはどんな人でしょうか?以下の質問にYES,NOで答えてみてください。メモしながら進めることをおすすめします。
- 将来の夢が決まっている。理由も明確。
- 志望学部では、どんなことが学べるのか、1分程度で話せる。
- どうしても行きたい大学がある。
- 自分の長所と短所が3つ以上言える。
- 今までの頑張った経験を3つ程度思い出せる。
- 自分がどんな人間なのか、1分程度で話せる
- 「なぜ?」と考えることが好き
- 情報収集や検索が好き。
- 周りの誰よりも「好き!」と言える何かがある。
結果は?
どうでしたか?お気づきの通り、Yesの数が大切です。せめて、5個以上Yesがあると、「向いている」と言えます。また、Noは今からでも、Yesに変えることができます。将来の夢も、自分の長所と短所も、今から探せばYesに変えることができます。つまり、「総合型選抜・学校推薦は、選ばれた人が受ける試験ではなく、誰でもチャレンジできる試験である」ということです。
雑記
なぜ、こんなに勧めるのか。それは「総合型選抜・学校推薦が世の中をよくする入試である」と考えているからです。「自分の好きなこと・学びたいことを、理想の大学で、理想の学び方で学んで、その結果、社会がよくなる」こういった関わる人全員がプラスになる可能性があると思っています。「一部の人のための入試だ!」とか、「お金持ちの人が有利だ!」といった意見もありますが、総合型選抜・学校推薦は、基本的に、考える力勝負です。留学経験のような、輝かしい経験はお金で買えますが、脳みそはお金では買えません。きっと、みなさんの人生にも、それが耐え難いほどつらかったことだったとしても、輝かしい経験はあるはずです。それを見つけるのは、みなさんの考える力次第です。ぜひ、総合型選抜・学校推薦が、みなさんにとって何かのきっかけになることを願っています。